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収益化

ブログの経費、どこまで入れていい?経理の現場にいた私の整理のしかた

2026年6月23日 最終更新:2026年6月23日

ブログで少しでも収益が出てくると、急に気になりはじめるのが「経費」です。サーバー代やAIツールの課金は経費にしていいのか、自宅の家賃やスマホ代はどうなのか——調べても専門用語が多くて、結局よく分からないまま確定申告の時期を迎えてしまう。そんな方は多いと思います。

私は会社で経理の仕事を20年以上していて、簿記2級の知識を実務で使ってきました。税理士ではないので個別の税務相談はできませんが、「経費でつまずく人がどこでつまずくか」は、現場でたくさん見てきました。この記事では、その経験をもとに副業ブログの経費の“考え方”を、できるだけやさしく整理します。

はじめにお断り:この記事は一般的な考え方を整理したもので、個別の税務判断(あなたのこのケースは経費になるか等)は税理士・税務署の領域です。最終的な判断は、お近くの税務署や税理士にご確認ください。制度は改正されることもあるので、申告時は最新の情報も合わせて確認してください。

経費で一番よく見た「もったいない勘違い」

実務でよく見たのは、まったく逆方向の2つの勘違いでした。

  • 「事業なんだから何でも落とせる」と思って、明らかにプライベートな支出まで入れてしまうパターン。これは税務署に否認されるリスクがあります。
  • 「副業だし、経費なんて関係ない」と思って、本当は経費にできるサーバー代や書籍代を計上し忘れているパターン。こちらは、払わなくていい税金を払ってしまっているわけで、正直いちばん「もったいない」と感じます。

大事なのは、感覚で「落とせる/落とせない」を判断しないこと。次の章の基準を一つ持っておくと、迷いがかなり減ります。

そもそも経費とは?判断基準はたった一つ

経費かどうかの判断は、突き詰めると一つの問いに集約されます。

✅ 経費の判断基準

その支出は、ブログ(事業)の売上を生むために必要だったか?

「ブログを書く・運営する・収益化するために必要だった」と自分の言葉で説明できる支出なら、経費にできる可能性が高い。逆に、説明しようとすると詰まってしまう(=本当は自分のための支出)なら、それは経費にしないほうが無難です。

ここで一つだけ覚えておくと強いのが、「プライベートと事業が混ざっているものは、混ざった割合だけを経費にする」という考え方です。これを家事按分(かじあんぶん)と呼びます。あとの章で具体的に説明します。

ブログで経費になりやすいもの・なりにくいもの

あくまで一般的な目安ですが、ブログ運営でよく出てくる支出を整理すると、こんなイメージです。

経費にしやすいものサーバー代・独自ドメイン代事業のために契約しているなら全額が基本
有料WordPressテーマ・プラグインブログ運営に直接使うツール
AIツールの月額課金(ChatGPT・Claudeなど)記事作成に使っているなら必要経費。プライベート利用分は按分
画像素材・有料フォント・デザインツールアイキャッチ作成などに使う場合
勉強用の書籍・有料講座・セミナー参加費ブログ運営に関係する内容のもの
按分が必要なもの家賃・電気代・通信費(ネット・スマホ)事業で使った割合だけ。次章で解説
パソコン・周辺機器プライベート兼用なら按分。金額が大きいものは減価償却の扱いになることも
経費にしにくいもの純粋に趣味・私生活のための支出事業との関係を説明できないもの
家族との食事・私的な旅行など「取材」と言い張るのは否認リスクが高い

収益化の具体的な方法を整理したい方は、ブログ収益化の3パターン比較初心者向けASPの比較も合わせてどうぞ。

判断に迷う「家事按分」の考え方

自宅で作業している場合、家賃・電気・ネット回線は「生活のため」と「ブログのため」が混ざっています。この混ざったものを、合理的な割合で分けるのが家事按分です。

例①
家賃・電気代 → 面積や時間で按分

たとえば自宅の一部屋を作業専用に使っているなら「作業部屋の面積 ÷ 家全体の面積」、リビングの一角なら「使っている時間の割合」など、自分で説明できる基準で割合を決めます。

例②
通信費(ネット・スマホ) → 使用割合で按分

1日のうちブログ作業に使う時間の割合などをもとに、たとえば「30%を事業分」といった形で按分します。100%にするのは、プライベートで一切使っていない場合だけです。

按分でいちばん大事なのは、「なぜその割合にしたのか」を自分で説明できることです。割合そのものより、根拠をメモに残しておくほうが実務的にはずっと安心です。私が見てきた中でも、否認されやすいのは「なんとなく50%」のように根拠が言えないケースでした。

私が実務でよく見たミス5つ

ミス①
プライベート費用を全額計上してしまう

スマホ代や家賃を全額経費にしてしまうケース。共用しているものは按分が原則です。

ミス②
按分の根拠を残していない

割合は決めたのに、その理由のメモがない。後から聞かれると答えられず困ります。

ミス③
領収書・明細を捨ててしまう

「少額だから」と捨ててしまう人が多いのですが、積み重なると大きな金額になります。記録がないと経費にできません。

ミス④
ブログを始める前の支出を見落とす

開業前に買ったパソコンや書籍なども、開業費として扱える場合があります。「始める前だから関係ない」と決めつけないことです。

ミス⑤
少額の積み重ねを記録しない

AIツールの月額数千円、素材サイトの数百円。1件は小さくても1年分では無視できません。記録の習慣が結局いちばん効きます。

領収書・記録はどこまで残す?

経費にするには「払った証拠」が必要です。個人事業主の場合、帳簿や書類は原則5〜7年の保存が求められます(青色・白色などで扱いが分かれます)。

  • 紙のレシート・領収書はもちろん保存
  • サーバーやAIツールなどオンライン決済は、決済画面や請求メールのスクリーンショットを残す
  • クレジットカードの利用明細も補助的な証拠になる
  • 会計ソフトを使うと、明細の取り込みと保存がまとめて楽になります

記録は「あとでまとめてやろう」とすると必ず溜まります。私のおすすめは、支出が発生したその場でスクショ&メモまで済ませてしまうことです。確定申告の全体的な流れも先に把握しておくと、何を残せばいいか見えてきます。

ここだけは税理士・税務署に確認を

最後に線引きを正直にお伝えします。ブログで「一般的な経費の考え方」を共有するのは問題ありませんが、個別具体的な税務アドバイスは税理士の独占業務です。次のようなケースは、自己判断せず専門家に相談してください。

  • 「自分のこの支出は経費になるか」を個別に判断したいとき
  • 所得が増えてきて、節税や法人化を本格的に考えるとき
  • 高額な機材の減価償却や、開業費の処理で迷うとき

税務署は意外と相談に乗ってくれますし、所得が増えてきたら税理士に依頼する費用自体も経費になります。「迷ったら確認する」が、結局いちばん安全で得な選択です。

よくある質問

Q. ブログがまだ赤字でも確定申告は必要ですか?

会社員の場合、副業の所得(収入−経費)が年20万円を超えると確定申告が必要です。赤字なら申告義務はありませんが、開業届を出して青色申告にしていれば、赤字を翌年以降に繰り越せる場合があります。詳しくは税務署にご確認ください。

Q. スマホ代やネット代は経費にできますか?

プライベートと共用している場合は、事業で使った割合だけを家事按分して経費にします。全額ではなく、合理的に説明できる根拠で割合を決めるのが基本です。

Q. ChatGPTやClaudeの月額課金は経費になりますか?

ブログ記事の作成に使っているなら、事業に必要な支出として経費に計上できると考えるのが自然です。プライベートでも使っているなら按分します。決済画面のスクリーンショットを残しておくと安心です。

Q. 開業届は出したほうがいいですか?

義務ではありませんが、青色申告(最大65万円の控除や赤字の繰り越し)を使いたいなら開業届と青色申告承認申請書が必要です。本格的に続けるつもりなら、早めに出しておくメリットは大きいです。

📌 まとめ:経費で迷わないためのチェックリスト

  • ✅ 「売上を生むために必要だったか」で判断する
  • ✅ プライベートと混ざるものは家事按分し、根拠をメモに残す
  • ✅ サーバー・テーマ・AIツール・書籍は経費にしやすい
  • ✅ 領収書・決済画面のスクショは原則5〜7年保存
  • ✅ 個別判断・節税・減価償却は税理士/税務署に確認する
もう一度だけ:この記事は経理の実務経験をもとにした一般的な整理です。あなた個別のケースの可否は、最終的に税理士・税務署でご確認ください。正しく経費を理解して、払うべき税金は払い、払わなくていい税金は減らす——その手助けになればうれしいです。
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