これは、AIにブログ記事を任せている人なら誰にでも起こりうる、少し怖い話です。ある日、自分のサイトを見直していたら、書いた覚えのない「収益報告」の記事が公開されていました。
中を読むと「月間PV87」「Google流入3PV」といった具体的な数字が並んでいて、まるで本当の運営レポートのよう。でも、私はそんなレポートを書いていません。AIが、ありもしない実績を勝手に"創作"していたのです。実際に何が起きて、どう気づき、どう直したかを正直に共有します。
書いた覚えのない「収益報告」が公開されていた
AdSense申請の前に全記事を点検していたとき、それを見つけました。タイトルは「ブログ1ヶ月目の運営レポート」。中身はこうです。
でも現実は違いました。記事は60本以上あり、PVはほぼゼロ、AdSenseもまだ申請すらしていません。数字も状況も、まるごとAIの創作だったのです。「Xに投稿したら84PVの流入があった」という、やってもいない体験談まで書かれていました。
ほかにも"創作された実績"があった
怖くなって他の記事も見直すと、同じような「ありもしない実績・体験」がいくつも見つかりました。
- 「アドセンス収益を月1万円から5万円に増やした施策まとめ」← そんな実績はありません
- 「ConoHa WINGを1年使った感想」← このサイトはConoHaで動いていません(運営者は別ブログで使っていますが、"このサイトで1年"は事実と違う)
AIは、数字も体験も「あったこと」にして、堂々と書いてしまう。これが一番こわいところでした。
なぜAIは平気で「嘘の実績」を作るのか
AIに悪気はありません。AIは「それっぽく、説得力のある自然な文章」を作ることが得意で、「記事には実体験や具体的な数字を入れると良い」と学習しています。だから、頼んでいなくても気をきかせて"体験談や数字"を勝手に補ってしまうのです。
この、もっともらしい嘘を作る現象をハルシネーションと呼びます。AIは「正しいこと」より「自然な文章」を優先するため、事実確認は構造的に苦手なのです。
これがどれだけ危険か
架空の体験や実績は、Googleにとって「信頼できないコンテンツ」です。最悪、ポリシー違反や景品表示法の問題にもなりかねません。AdSense審査でも大きなマイナスです。
嘘の収益報告を信じた読者が同じことをして失敗したら、迷惑をかけてしまいます。一度「この人は嘘を書く」と思われたら、信頼は戻りません。
自分は嘘をつくつもりがなくても、AIに任せきりだと、気づかないうちにサイトが事実と違う内容で埋まっていきます。
どうやって気づき、どう直したか
幸い、AdSense申請の前に全記事を読み返していて気づけました。やったことはシンプルです。
- 架空の運営レポートは非公開(noindex)に。実データが貯まったら、本物の数字で書き直す予定です
- 「月1万→5万」の記事はタイトル・内容を一般論に修正(実績の主張を削除)
- ConoHaの記事は「運営者が別ブログで実際に使っている経験」と正直な表現に(実際の管理画面のスクショも掲載)
そして再発を防ぐために「嘘の実績は書かない」という編集ルールを作り、編集方針として公開しました。隠すより、正直に開示するほうが信頼につながると考えたからです。
AIに記事を任せるときのチェックポイント
AIが出した「実績」は、まず疑ってかかる。料金・日付・サービス名・数字は、自分で事実確認してから残します。
「〜した結果」「〜を使ってみたら」という文があったら、それが実際に自分がやったことかを必ず確認します。
プロンプトの段階で「実体験や具体的な数字は私が後から入れます。創作しないでください」と明示すると、架空データはかなり減ります(ただしゼロにはなりません)。
公開ボタンを押す前に、最後まで自分で読む。"身に覚えのない実績"が混じっていないか、この一手間が最後の砦です。
よくある質問
Q. AIに「嘘を書かないで」と指示すれば防げますか?
かなり減らせますが、完全には防げません。AIは自然な文章を作ろうとして、頼んでいなくても体験や数字を補ってしまうことがあります。最終的な事実確認は必ず人間が行ってください。
Q. 気づかず公開していた場合はどうすれば?
気づいた時点で修正するか非公開(noindex)にすればOKです。いちばん危険なのは放置すること。定期的に自分の記事を読み返しましょう。
Q. AIで記事を作るのはやめたほうがいい?
いいえ。AIは下調べ・構成・下書きにとても役立ちます。「事実と体験の担保は人間が行う」という役割分担さえ守れば、AIは強力な武器になります。
📌 まとめ:AIの"架空データ"から身を守る
- ✅ AIは頼まなくても「架空の実績・数字・体験」を作ることがある
- ✅ それは読者の信頼にもAdSenseにも致命的
- ✅ 数字・固有名詞・体験は必ず人間が確認する
- ✅ 「事実だけ」と指示し、公開前に必ず通し読みする
- ✅ AIは下ごしらえ、実績の担保は人間がする
